職場におけるIT化はますます進行しており、また、近年ではタブレット、スマートフォン等の携帯用情報機器が急速に普及し、これらを使用して情報機器作業を行うなど、作業形態は多様化しています。
さまざまな機器等が労働現場で使用されるようになり、当該機器の使用方法の自由度も増し、情報機器作業の健康影響の程度についても労働者個々人の作業姿勢等に、より依存するようになっています。
そのため、情報機器作業における健康管理を一律かつ網羅的に行うのではなく、事業場が個々の作業形態に応じて判断できるよう健康管理を行うこと、それぞれの作業内容や使用する情報機器、作業場所ごとに、健康影響に関与する要因のリスクアセスメントを実施し、その結果に基づいて必要な対策をとることが必要です。
このような背景から、令和元年7月、旧「VDT作業における労働衛生管理のためのガイドライン」が「 情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」(令和元年7月12日付け基発0713第3号)に名称を変更するとともに、「作業管理」の見直し等の改正が行われました。
さらに、働く時間や場所を柔軟に活用することができる働き方としてテレワークの導入・定着が図られています。
テレワークの推進は、労使双方にとってプラスなものとなるよう、働き方改革の 推進の観点にも配慮して行うことが有益であり、使用者が適切に労働管理を行い、労働者が安心して働くことのできる良質なテレワークとなることが望まれます。
そこで、参考として「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン(テレワークガイドライン)」(令和3年3月25日)が公表されました。