③PDCAサイクルを回す上でのポイント

  • OSHMSによる効果は、一朝一夕に現れるものではなく、PDCAサイクルを繰り返す中で徐々に職場の安全衛生水準が向上していくものです。
    このため、事業場のトップは自らの安全衛生に関する基本的考え方を「安全衛生方針」として表明し、安全衛生に対する姿勢を明確にした上で、各級管理者、労働者等の全社的な協力を得て、PDCAサイクルの要所要所で自らが必要な役割を果たし、システム全体を円滑に動かしていく必要があります。
  • OSHMSの要となるリスクアセスメントを確実に進めていくことが大切です。
    進め方などについては、「危険性又は有害性等の調査等に関する指針」に従って行います。
  • 安全衛生計画を確実に実施するには、それぞれの担当者を定めて責任と権限を明確にするとともに、実施結果を点検し改善していくなどフォローする仕組みが必要です。
    安全衛生委員会が設置されている場合には、そのような場の活用も有効です。
  • システムが問題なく回っているかどうかについては、定期的に監査する必要があります。
    システム監査は事業場内部の者が行うことが基本で、被監査者に対して耳の痛いことも言わなければなりませんが、長い目で見れば事業場の安全衛生水準の向上に役立つ重要な役割を担うことになります。
    事業場のトップはシステム監査者の役割を関係者に明示するなど、監査者が活動しやすい環境を整えることが大切です。