作業環境管理は、作業環境中の種々の有害要因を取り除いて、良好な作業環境を確保するもので、職場における労働者の健康障害を防止するための根本的な対策の一つです。
作業環境管理を進めるにあたっては、まず的確な作業環境測定を行い、その結果を適切に評価することが必要です。
そしてその結果から、局所排気装置など各種の設備の改善や適正な整備を行います。
また、これらの設備の作業前および定期の点検の励行等も良好な作業環境の実現と維持のために大切です。
このように作業環境測定は、測定することが目的ではなく、その結果の評価に基づき必要な措置が講じられ、良好な作業環境の実現と維持につながるものでなければなりません。
作業環境測定を作業環境測定機関に委託する場合にも、測定結果の適切な評価とそれに基づく措置を実施するため、測定機関と十分な意思疎通を図ることが重要です。
このような見地から、事業場における作業内容を十分に把握し、作業環境測定機関に対して測定条件に関する必要な情報を提供できる者として、少なくとも第2種作業環境測定士の資格を有する者を社内に置くことが望ましいといえます。