⑥リスクアセスメントとOSHMS

事業場において建設物、機械設備、原材料、作業行動等に起因する危険性又は有害性を特定し、リスクの程度を見積り、その結果に基づいてリスクを低減するための優先度を設定し、リスク低減措置の内容を検討すること(以下「リスクアセスメント」という)及び優先度の対応してリスク低減措置を実施すること(以下「リスクアセスメント等」という。)は、労働災害防止に極めて有効な手段です。

リスクアセスメント等の基本的な考え方や実施事項については、「危険性又は有害性等の調査等に関する指針」(以下「リスクアセスメント指針」という。)、「化学物質等による危険性又は有害性等の調査等に関する指針」及び「機械等の包括的な安全基準に関する指針」が公表されています。

また、労働安全衛生マネジメントシステム(以下「OSHMS」という。)は自主的な安全衛生活動を進めていくための効果的な仕組みです。
このOSHMSは、事業場が体系的かつ継続的に実施する一連の自主的安全衛生活動に関する仕組みで、生産管理等事業実施と一体となって運用されるものです。

その概略は、経営トップの安全衛生方針の表明のもと、リスクアセスメントを行い、これらに基づいて、安全衛生目標を設定し、安全衛生計画の作成、実施、評価および改善(PDCA:Plan-Do-Check-Act)を適切かつ継続的に実施していくというものです。
OSHMSの導入・構築により事業場の安全衛生水準がスパイラルアップしていくことが期待されます。
OSHMSについては、自主的な安全衛生活動を促進するための指針として「労働安全衛生マネジメントシステムに関する指針」が公表されています。