③高年齢労働者の身体機能の維持による転倒災害予防

加齢に伴う身体機能の低下は、労働災害発生の要因の一つとなっています。
年齢を重ねるにつれ「立つ、座る、歩く、走る」などの運動機能やバランス感覚などが低下することから、「転倒」、「墜落・転落」の災害が増加します。

このような機能低下に対しては、施設・設備の改善で補う必要がありますが、機能低下は多様であり、個人差もあります。
また、機能低下は無自覚のうちに進行することが多く、行動上に支障が出るまで放置しがちです。

平成21(2009)年度に、中央労働災害防止協会により、自らの身体機能の変化に気付き、転倒等のリスクを把握する方法として「転倒等リスク評価セルフチェック票」が示されています。
(厚生労働省ホームページ内)
エイジフレンドリーガイドラインにおいても、高年齢労働者の健康や体力の状況把握の項において、このセルフチェック票の活用が推奨されています。
(中央労働災害防止協会ホームページ内)

また、日本整形外科学会は、身体の衰えにより「立つ」「歩く」といった機能が低下するロコモティブシンドローム(運動器症候群)を予防するための運動として「ロコトレ」を推奨しています。