防じんマスクの選択、使用等にあたっては、通達「防じんマスクの選択、使用等について」に基づき、各作業場ごとに保護具着用管理責任者を指名し、必要な業務を行わせるほか、次に掲げる事項について留意が必要です。
ア．防じんマスクの選択に当たっての留意点
- 防じんマスクは、型式検定合格標章により型式検定合格品であることを確認すること。
- 法令の定める呼吸用保護具のうち防じんマスクについては、粉じん等の種類および作業内容に応じ、防じんマスクの規格に定める必要な性能を有するものであること。
- 防じんマスクの性能が記載されている取扱説明書等を参考に、それぞれの作業に適した防じんマスクを選ぶこと。
- 防じんマスクの面体は、着用者の顔面に合った形状および寸法の接顔部を有するものを選択すること。
また、顔面への密着性の良否を確認すること。
イ．防じんマスクの使用に当たっての留意点
- 防じんマスクは、酸素濃度18％未満の場所では使用してはならないこと。
このような場所では給気式呼吸用保護具を使用すること。 - 防じんマスクを着用する前には、その都度、吸気弁、面体、排気弁、しめひも等に破損、亀裂または著しい変形がないこと等の点検を行うこと。
- 顔面と面体の接顔部の位置、しめひもの位置および締め方等を適切にすること。
- 着用後、防じんマスクの内部への空気の漏れ込みがないことをフィットチェッカー等を用いて確認すること。
- タオル等を当てた上から使用し、面体の接顔部に「接顔メリヤス」等を使用した り、着用者のひげ、もみあげ、前髪等が面体の接顔部と顔面の間に入り込んだり、排気弁の動作を妨害するような状態で防じんマスクを使用することは、粉じん 等が面体の接顔部から面体内に漏れ込むおそれがあるため、行わないこと。
- 防じんマスクの使用中に息苦しさを感じた場合には、ろ過材を交換すること。
ウ．防じんマスクの保守管理上の留意点
- 予備の防じんマスク、ろ過材その他の部品を常時備え付け、適時交換して使用できるようにすること。
- 使用後は粉じんおよび湿気の少ない場所で、面体、吸気弁、排気弁、しめひも等の破損、亀裂、変形等の状況およびろ過材の固定不良、破損等の状況を点検するとともに、手入れを行うこと。
- 破損、亀裂もしくは著しい変形を生じた場合または粘着性が認められた場合等には、部品を交換するか、廃棄すること。
- 点検後、直接、日光に当たらない、湿気の少ない清潔な場所に専用の保管場所を設け、管理状況が容易に確認できるように保管すること。
なお、保管に当たっては、積み重ね、折り曲げ等により、面体、連結管、しめひも等について、亀裂、変形等の異常を生じないようにすること。 - 使用済みのろ過材および使い捨て式防じんマスクは、付着した粉じん等が再飛散しないように容器または袋に詰めた状態で廃棄すること。
