①熱中症による障害

夏季においては、屋外作業を中心に熱中症が発生しやすくなります。

熱中症とは高温多湿環境下において、体温の調整がうまくいかず、体内の水分及び塩分のバランスが崩れたり、体内の調整機能が破綻するなどして、発症する障害の総称です。

熱中症による死傷者数は、(その年の気温にもよりますが)毎年500人程度(うち死亡者は毎年30人程度)であり、業種別では製造業、建設業、製造業、農業、警備業に多く発生しています。

また、月別では、7月及び8月に全体の約9割が発生しています。
時間帯別では、11時台および14時から16時台に多く発生しています。
(日中の作業終了後に帰宅してから体調が悪化するというケースもあります)

---

高温多湿環境下での作業の危険性についての認識のないまま作業が行われることに原因があります。
具体的には下記のようなことが考えられます

  • WBGT値(Wet-Bulb Globe Temperature:湿球黒球温度℃)に注意が払われていない
  • 水分・塩分等の補給が適時行われていない
  • 熱への順化期間(暑さに慣れ、適応する期間)が設定されていない
  • 適切な休憩時間がとられていない
  • 作業者の健康状態が把握されていない など