教育の実施

教育の実施に当たっては、教育内容の充実を図りつつ、計画的に実施していくことが重要です。

(1)実施計画等の作成等

教育の種類ごとに、対象者、実施時期、実施場所、講師、教材等を定めた年間の実施計画を作成します。
なお、労働者の職業⽣活を通じての継続的な教育を実施するために、中⻑期的な教育計画を作成することが望まれます。
また、教育を継続的、効果的に⾏っていくために、労働者ごとに、どのような教育をいつ受けたか等の記録を作成しておくことが重要です。

(2)実施責任者の選任

実施計画の作成、実施、実施結果の記録・保存等教育に関する業務の実施責任者を選任します。

(3)教育内容の充実


教育内容を充実するために、講師、教材等について次の点に留意します。

  • 講師は、当該業務に関し、知識・経験を有し、かつ教育技法に関する知識・経験を有する者であること
  • 教材は、カリキュラム内容を満⾜するほか、労働災害事例等に即した具体的な内容とすること。
    また、プレゼンテーションソフト、DVD等の視聴覚教材を活⽤すること。
  • 教育技法は、講義⽅式、現場での実習、受講者参加の事例研究、課題解決等の討議⽅式を採⽤するなど⼯夫をすること。
    また、危険感受性向上教育や危険予知訓練(KYT)等も有効であること。

近年、若年層を中⼼に1社当たりの勤続年数が短くなっており、若年層での災害発⽣率が⾼い傾向にあります。
従事する業務に特有の危険性や有害性、危険有害物の正しい取り扱い⽅法、作業⼿順などを含む実践的な雇い⼊れ時の教育を充実させることも重要です。