②騒音対策における作業環境管理および作業管理

ア.屋内作業場

a.作業環境測定

  1. 事業者は、ガイドライン別表第1に掲げる屋内作業場および別表第2に掲げる作業場うち屋内作業について、等価騒音レベルを測定することによるA測定およびB測定を行うこと。
  2. 測定は、6月以内ごとに1回、定期に行うこと。
    ただし、施設、設備、作業工程または作業方法を変更した場合は、その都度、測定すること。
  3. 測定は、作業が定常的に行われている時間帯に、1測定点について10分間以上継続して行うこと。

b.作業環境測定結果の評価
事業者は、単位作業場所ごとに、A測定平均値およびB測定の結果に基づき「第Ⅰ管理区分」「第Ⅱ管理区分」「第Ⅲ管理区分」についての区分評価を行うこと。

c.管理区分ごとの対策
事業者は、作業環境測定結果の評価結果に基づき、管理区分ごとに、それぞれ次の事項を講ずること。

  1. 第Ⅰ管理区分の場合
    第Ⅰ管理区分に区分された場合については、当該場所における作業環境の継続的維持に努めること。
  2. 第Ⅱ管理区分の場合
    ①第Ⅱ管理区分に区分された場所については、当該場所を標識によって明示する等の措置を講ずること。
    ②施設、設備、作業工程または作業方法の点検を行い、その結果に基づき、施設または設備の設置または整備、作業工程または作業方法の改善その他作業環境を改善するため必要な措置を講じ、当該場所の管理区分が第Ⅰ管理区分となるよう努めること。
    ③騒音作業に従事する労働者に対し、必要に応じ、防音保護具を使用させること。
  3. 第Ⅲ管理区分の場合
    ①第Ⅲ管理区分に区分された場所については、当該場所を標識によって明示し、および保護具使用の掲示を行うこと。
    ②施設、設備、作業工程または作業方法の点検を行い、その結果に基づき、施設または設備の設置または整備、作業工程または作業方法の改善その他作業環境を改善するため必要な措置を講じ、当該場所の管理区分が第Ⅰ管理区分または第Ⅱ管理区分となるようにすること。
    なお、作業環境を改善するための措置を講じたときは、その結果を確認するため、当該場所について作業環境測定を行い、その結果の評価を行うこと。
    ③騒音作業に従事する労働者に防音保護具を使用させること。

d.測定結果の記録
作業環境測定を実施したときは、測定結果、評価結果などを記録して、これを3年間保存すること。
なお、第Ⅱ管理区分または第Ⅲ管理区分に区分された場所における測定結果等の記録は、5年間保存することが望ましいとされています。

 

イ.屋内作業場所以外の作業場

a.測定

  1. 事業者は、ガイドライン別表第2に掲げる作業のうち屋内作業場以外の場所については、音源に近接する場所において作業を行われている時間のうち、騒音レベルが最も大きくなると思われる時間に、当該作業が行われる位置において等価騒音レベルの測定を行うこと。
  2. 測定は、施設、設備、作業工程または作業方法を変更した場合に、その都度行うこと。

 b.測定結果に基づく措置
事業者は、測定結果に基づき、次の措置を講ずること。

  1. 85dB(A)以上90dB(A)未満の場合
    騒音作業の従事する労働者に対し、必要に応じ、防音保護具を使用させること。
  2. 90dB(A)以上の場合
    騒音作業に従事する労働者に防音保護具を使用させるとともに、防音保護具の使用について、作業中の労働者の見やすい場所に掲示すること。