作業環境測定は、労働者の働いている環境の状態を把握し、その結果に基づいて設備の改善等の措置を講じるために行うもので、その結果は作業場の実態を的確に表している必要があります。
従って、作業環境測定は客観的であり、かつ、十分な精度が要求されます。
そこで、労働安全衛生法では作業環境測定基準に従って行うこととされています。
作業環境測定の方法は2種類あります。
一つは、作業場所の「無作為に選定した定点で試料採取」するいわゆる「A・B測定」です。
もう一つは、「作業者に試料採取機器を装着して作業場所の試料採取」する「C・D測定」(個人サンプリング法)です。
C・D測定の対象となるのは、①特定化学物質のうち管理濃度等の値が低いベリリウムおよびその化合物、マンガンおよびその化合物を含む13物質(低管理濃度特定化学物質等)ならびに鉛及びその化合物の作業環境測定と、②有機溶剤および特別有機溶剤の作業環境測定のうち、塗装作業等の発散源の場所が一定しない作業の作業環境測定です。
作業環境測定基準には、作業環境測定を行うべき対象ごとに次のような内容が定められています。
- 単位作業場所の設定方法
- 測定点の設定方法
- 測定時刻および測定時間の選定方法
- 測定に用いる機器の種類
作業環境測定には、単位作業場所の平均的な濃度を把握するためのA測定(またはC測定)と、単位作業場所で有害物の発散源に近接する場所で作業が行われる時間のうち、最も濃度が高くなると思われる時間とその作業位置でA測定(またはC測定)に追加して行うB測定(またはD測定)とがあります。
作業環境測定を適切に実施するためには、事前の調査が非常に重要です。
測定点の設定についても、それを正しく行うためには、作業場所の状況、労働者の行動範囲、測定対象物等の性質などを熟知しておく必要があります。