(1)共通的な対策
- 安全管理体制の確立
- 4S(5S)活動の推進
- リスクアセスメントの実施促進
- 適切な作業方法の確立
- 安全教育の実施
(2)事故の型別対策
第三次産業において多い事故の型別労働災害対策として次の事項が挙げられます。
1.転倒災害
- 床面や通路は、くぼみ、段差のない滑りにくい構造のものとすること。
- 床の濡れや油汚れは放置せずその都度除去すること。
- 履物は滑りにくく安定したものとすること。
- 確認してから次の動作に移ること、走らないことを徹底すること。
2.動作の反動・無理な動作(腰痛対策)
- 前屈姿勢や中腰など不自然な姿勢をとらないようにすること。
そうした姿勢をとらざるを得ない場合でもその程度を小さくするとともに頻度や時間を減らすこと。 - 重量物の取扱い作業では、機械による自動化や台車・昇降装置の使用により省力化を図ること。
- 介護・看護業務における人を抱え上げる作業は、リフトなどを積極的に利用し、人力で行わせないこと。
3.墜落・転落災害
- 階段には、手すりや滑り止めを設けること。
- はしご、踏み台、脚立は安定した場所で正しい使用方法で使わせること。
- 倉庫などの高所の床の端には、周囲に手すりや柵を設けること。
4.交通労働災害防止対策
- 「交通労働災害防止のためのガイドライン」に基づき、管理者、運転者に対する教育を徹底すること。
- 飲食店のデリバリーサービスでは、自転車や原動機付自転車の事故防止について教育すること。
5.はさまれ・巻き込まれ災害防止対策
- 機械設備の危険な部分にはガード、安全装置を設けること。
- 機械を点検、修理調整(トラブル処理など)する場合は、停止してから行わせること。
- 機械の運転を開始するときは、定められた合図をもとに行わせること。
6.切れ・こすれ災害防止対策
- 包丁を私用する時は、目線を外さないようにすること。
- 4Sを徹底し、使い終わった刃物はきちんと片づけること。