③職域における感染症防止対策

感染症への対策は、原因となる病原体や感染経路が異なるため、それぞれの感染症によって予防方法が異なります。
しかし、従業員が業務中に感染症にかからないようにすることや、感染症の拡大を防ぐことなど、従業員の感染症に対する理解を深める「衛生教育」の実施、感染の陽性者や濃厚接触者が出た場合の対応に関する「規程の策定」「ワクチン接種の勧奨」などのように、事業場が行う基本的な対策は同じです。

また、国際交流の増加や都市の過密化により、新たな感染症(エボラ出血熱、MERS、ジカウイルス感染症など)の出現に対しては、国や地方自治体等からの情報や最新情報を収集しながら総合的に取り組む必要があります。

以下は、新型コロナウイルス感染症防止対策例です。
(厚生労働省のチェックリストなどを利用して事業場における対策実施状況を確認することも大切です。)

  1. 感染の予防の基本
    --健康観察、常時のマスク着用、手指衛生、3つの密
  2. 制度及び手続の整備
    --社会的責任(CSR)、医学的妥当性の確認、金銭面での支援、差別の防止、在宅勤務者への支援
  3. 事業場における換気
    --窓の開放、機械換気による方法
  4. 事業場における消毒
    --ドアノブ、手すりなど
  5. 事業場内の診療所の管理
  6. ソーシャルディスタンス
  7. 発熱や風邪症状などの体調不良者への対応
  8. 従業員が感染した場合や濃厚接触者となった場合